最近、リスキリングという言葉を聞くことが多くなってきたけど、なんだかよくわからない、自分にはあまり関係ない話だ、そのように思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

リスキリングを理解することは、これからの時代を生き抜くためには必要不可欠です!
いきなり闇雲にリスキリングに取り組もうとする前に、まずはリスキリングについて理解しておくことを強くオススメします!
リスキリングの基本的な情報を知ることは、今後自分がリスキリングに対してどのように向き合えば良いか、どのように取り組んでいけば良いか、を理解する基礎になります。
この記事では、リスキリングの定義、普及した経緯、世界と日本での取り組み例、など、リスキリングの基本的な情報をご紹介します。
ぜひ最後までご覧いただき、少しでもリスキリングについて理解を深めていただければと思います。
リスキリングとは?
リスキリング(Reskilling)とは、企業の従業員(または個人)が新たなスキルや知識を習得すること、既存のスキルや知識をアップデートすることを指す言葉です。
経済産業省ではリスキリングを次のように定義しています。
新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に対応するために、必要とされるスキルを獲得する/させること
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf
特に、デジタルの分野における急速な技術の進歩による産業の変化(DX:デジタルトランスフォーメーション)に対応するために、新たな知識や技術を身につけることを指す場合が多いです。
具体的には、リスキリングは以下のような要素を指します。
- 既存スキルの更新:従業員が現在の仕事に必要な最新のスキルや知識を学習・習得します。
専門技術のトレーニングや教育プログラムの受講が含まれます。 - 新たなスキルの習得:産業や業界の変化に応じて、従業員が新たなスキルを習得する必要があります。
デジタル技術、コンピュータープログラミング、データ分析、人工知能などの分野での能力開発が含まれます。 - 学習の促進:リスキリングを実施するために、組織や政府は従業員に対して学習の機会やリソースを提供します。
オンライン教育、専門学校や大学での教育、トレーニングプログラムへの参加などが含まれます。
このように、リスキリングは、現代の急速なテクノロジー進化に対応する必要性から生まれた概念です。
新たな技術や業界の変化によって、従来のスキルや知識が陳腐化し、需要が低下する可能性があります。
リスキリングにより労働力のスキルを最新化することは、個人の雇用可能性を高めるだけでなく、経済全体の競争力を維持・向上させるためにも非常に重要です。
リスキリングが普及した経緯
リスキリングは、2018年の世界経済フォーラム(通称:ダボス会議)で初めて提唱されました。
2018年ダボス会議の「リスキル革命」というセッションの中で「2030年までに全世界の10億人をリスキリングする」ことが提言されました。
それを機に、各国政府が国としてリスキリングを実施することを指針に盛り込んだり、企業がパートナーとして国のリスキリングにリソースを提供したり、急速にリスキリングに対する取り組みが拡大していきました。
世界の企業のリスキリング実施例
世界の企業がリスキリングに取り組んでおり、以下にいくつかの具体例をご紹介します。
- アマゾン(Amazon):
アマゾンは「アマゾン・カレッジ」と呼ばれるプログラムを導入し、従業員に技術的なスキルやキャリアの成長を支援しています。このプログラムでは、ソフトウェアエンジニアリング、データサイエンス、マシンラーニングなどの分野でのトレーニングが提供されています。 - マイクロソフト(Microsoft):
マイクロソフトは「リスキリング・イニシアティブ」というプログラムを展開しています。このプログラムでは、従業員にデジタルスキルの習得を支援し、クラウドコンピューティング、AI、データ分析などの領域での能力を向上させることを目指しています。 - IBM:
IBMは「パスポート・プログラム」と呼ばれるリスキリングプログラムを実施しています。このプログラムでは、従業員にAI、ブロックチェーン、クラウド、セキュリティなどの最新技術に関するトレーニングが提供されています。従業員は自身のキャリアパスを選択し、必要なスキルを獲得することができます。 - ウォルマート(Walmart):
ウォルマートは「アカデミーズ」と呼ばれる教育プログラムを展開しています。このプログラムでは、従業員にリーダーシップスキルや小売業の基礎知識などのトレーニングが提供されています。ウォルマートは従業員の成長を支援し、組織の中での昇進やキャリアの進展を促しています。
これらは一部の例ですが、多くの企業がリスキリングのプログラムを導入しており、従業員のスキル開発とキャリア成長をサポートしています。
日本政府のリスキリング方針
日本政府もリスキリングの重要性を認識しており、労働力の能力開発やスキルアップを支援するための政策やプログラムを推進しています。
具体的な方針としては、以下のような取り組みがあります。
- 「働く・学ぶ・支える」の一体改革:
労働者のスキルアップやキャリア形成を支援するための政策を推進し、働き方改革と教育・訓練の連携を図っています。
- 産業競争力強化プログラム:
主要な成長産業や分野において、リスキリングを含む人材育成や研修プログラムを支援しています。 - リスキリング・オン・ジョブ:
従業員が働きながらスキルを磨けるようなプログラムを実施し、経験を通じたスキルの獲得を支援しています。
日本の企業のリスキリング実施例
日本の企業でもリスキリングが実施されており、一部の実施例として以下のような取り組みが挙げられます。
- トヨタ自動車:
自動車産業のデジタル化とモビリティの変革に対応するため、従業員にデータサイエンスやAIなどのスキルを習得させるトレーニングプログラムを実施しています。 - ソフトバンクグループ:
AIやロボティクスなどの分野での成長を見越して、従業員にテクニカルスキルを習得させるためのプログラムを導入しています。 - 三菱商事:
デジタル化やサステナビリティに対応するため、従業員にITスキルやエネルギー関連の知識を提供するためのトレーニングセンターを設立しています。
これらの取り組みは一部ではありますが、日本の企業でもリスキリングによって従業員の能力を向上させ、変化する市場や技術に対応することで競争力を高める取り組みが行われています。
リスキリングの必要性
ここまで示してきたように、世界中でリスキリングの取り組みが実施されていますが、では、なぜリスキリングが必要なのか、その理由をご紹介します。
リスキリングの必要性は、現代の急速な技術進化や産業の変化によって引き起こされるいくつかの事項によって
- 技術の進歩と陳腐化リスク:
技術は日々進歩しており、新しいツールやシステムが開発されています。この急速な進歩により、従来のスキルや知識が陳腐化し、需要が減少するリスクがあります。リスキリングは、従業員が最新の技術やトレンドに適応できるようにすることで、そのリスクに対処します。 - 産業構造の変化と需要のシフト:
新たな産業やビジネスモデルが登場し、需要の中心が変わることがあります。
例えば、自動化やAIの導入により、一部の業務が自動化される一方で、新たな技術に関連する業務が増加する場合があります。
リスキリングによって、従業員は需要のある分野に対応できるようになり、雇用機会を確保できます。 - グローバル競争と労働力の柔軟性:
グローバルな競争環境では、企業や業界の変化に柔軟に対応できる労働力が求められます。
リスキリングによって、従業員は異なる役割や業務に対応できる幅広いスキルを持つことができ、組織や産業の競争力を高めることができます。 - 持続可能なキャリアの構築:
リスキリングは個人のキャリア成長と持続可能な雇用にも大きな影響を与えます。
急速な技術進化により、一部の職種が減少する一方で、新たな職種が生まれることがあります。
リスキリングによって、従業員は自身のスキルセットを更新し、需要のある分野で働くための柔軟性を獲得することができます。
まとめ
ここまで、リスキリングの定義から企業の実施例など、リスキリングに関する基本的な事項をご紹介してきました。
今回ご紹介したように、リスキリングは組織や産業の競争力を高めるため、また、個人の能力開発と雇用の持続性高めるために、必要不可欠なものです。
技術の進化や産業の変化に適応できるようなスキルと知識を持つことは、現代の労働市場で成功するための重要な要素となっています。
企業が従業員に対してリスキリングの機会を提供することはもちろんのこと、私たち個人が自らに必要なスキルや知識を選択して、学んでいくことが重要です。
私たち個人がリスキリングの重要性を知り、自分が何をすべきかを考え、リスキリングしていくことが必要です。
ぜひ、当サイト「リスキリング大全」でリスキリングについての知見を深め、人生を好転させられるように一緒に取り組んでいきましょう。

